多治見クリニック

睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep apnea Syndrome)とは寝ている間に気道が狭くなるなどの原因で、呼吸が止まる、または浅く、弱くなり、それによって睡眠の質が低下しさまざまな日常生活に障害を引き起こす疾患です。
SASの病態で最も多いのが上気道(空気の通り道)が塞がるまたは狭くなることで起こる閉塞性無呼吸症候群です。睡眠中に繰り返し起こる無呼吸により、酸素が身体に取り込まれず、血液中の酸素濃度を低下させます。その為、頻繁に中途覚醒が発生することで睡眠の妨げとなり日中の眠気を増加させます。


(画像:いびきと睡眠時無呼吸症候群(SAS)ホームページより抜粋)

< 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な症状 >
・いびきをかく、呼吸が止まる     ・日中の強い眠気
・倦怠感、頭重感           ・何度もトイレに起きる
・寝汗をかく、寝相が悪い       ・集中力、記憶力の低下

 

< 合併しやすい疾患 >

・高血圧         ・糖尿病
・循環器疾患       ・動脈硬化
・脳循環障害       ・多血症 など


一般的にSASの重症度は無呼吸低呼吸指数=AHI(Apnea Hypopnea Index)で表すことが多く、これは10秒以上の無呼吸・低呼吸(呼吸が浅く、弱くなる状態)が1時間当たりに発生する回数を意味します。このAHIが5回以上認められ日中の眠気等症状がある場合にSASと診断されます。
さらに精密検査を行うことで、SASの重症度を診断し治療法を決定します。
軽症SASの場合は、マウスピース作成、中等度~重症SASの場合にはCPAP療法の治療をお勧めしております。

 

検査方法について

〈検査の流れ〉:全て当院にて行う事が可能です。

  • 問診
     
  • スクリーニング検査(自宅での検査)
    スクリーニング検査は自宅で行えるので入院の必要はありません。
    しかし、得られる情報が少ないため検査の精密度は低くなります。
  • 診断
    人事または事業部責任者との面接を行います。
  • 精密検査
    一泊入院検査
  •  
  • 診断
      ⇒    軽症   ⇒   マウスピース作成の紹介    ⇒     歯科へ
    中等度~重症
  • 治療
    CPAP(シーパップ)療法など

 

●簡易ポリソムノグラフィー検査(簡易 PSG検査)

呼吸の状態や血中の酸素飽和度を記録し、無呼吸や低呼吸の指数(AHI)を測定します。AHIが40以上で眠気など睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状が明らかな場合、CPAP療法の対象となります。AHIが40未満であれば、さらに精密検査(ポリソムノグラフィー検査(PSG検査))が必要です。

 

●ポリソムノグラフィ検査(PSG検査)

睡眠時無呼吸症候群の原因や重症度を調べたり、治療方法を決定するためには十分な検査が必要です。PSG検査は、睡眠の状態を全体的に調べる検査です。入院していただいて脳波や心電図、足や胸腹部の動き、血中の酸素量などの検査端子を体に取り付けて一晩寝ていただきます。痛みは全くありません。


(画像:いびきと睡眠時無呼吸症候群(SAS)ホームページより抜粋)

 

< 診断 >
● セルフチェックで自己判定

【 セルフチェックについて 】
『昼間の眠気』を測定するためのテスト(ESSテスト)です。
最近の日常生活のことを思い出して8つの質問にお答え下さい。
各質問について、最も当てはまる欄に1つ○印をつけてください。

※ 以下の状況のなったことが実際になくても、その状況になればどうなるかを想像してみてください。

状況 うとうとする可能性はほとんどない うとうとする可能性は少しある うとうとする可能性は半々ぐらい うとうとする可能性が高い
座って何かを読んでいるとき(新聞・雑誌・本・書類など) 0 1 2 3
座ってテレビを見ているとき 0 1 2 3
会議、映画館、劇場などで静かに座っているとき 0 1 2 3
乗客として、1時間続けて自動車に乗っているとき 0 1 2 3
午後に横になって休息をとっているとき 0 1 2 3
座って人と話しをしているとき 0 1 2 3
昼食をとった後(飲酒なし)、静かに座っているとき 0 1 2 3
座って手紙や書類などを書いているとき 0 1 2 3

 

【 セルフチェックについて 】

検査結果に基づき、さまざまな治療方法から患者さまに適した治療をご提案いたします。(CPAP療法士在籍)

 

● CPAP(シーパップ)療法

鼻にマスクをつけて空気を送り込み、気道が塞がらないようにする治療法です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因に対する根本的な治療ではありませんが、現在では有効な治療法と考えられています。自宅で継続的に行える療法であり、現在、多くの患者さまが実施されています。CPAP療法を適切に行うことで、睡眠中の無呼吸の発生やいびきが減少します。またCPAP治療により心疾患、脳卒中など、合併症の発生リスクを低下させることができます。

CPAP療法は検査を行い一定の基準を満たせば健康保険の適応となります。

 

● 口腔内装置(マウスピース)による治療(歯科受診が必要です)

口腔内装置(マウスピース)をつけて、下あごを前方に出し、気道が塞がらないようにします。口腔内装置の作成は健康保険の適応となります。

● 外科的手術

気道閉塞の原因がアデノイド肥大や扁桃腺肥大などの場合は手術によって取り除きます。

【費用について(3割負担の方)】
初診時:初診料+簡易検査料 3000円~
PSG検査料(入院精密検査):19000円~
タイトレーション検査料(CPAP装着の入院精密検査):19000円~
CPAP機器レンタル料:4000円~/月

 

【予防について】

◎生活習慣の改善など、おすすめできる予防など
生活習慣の改善のみで睡眠時無呼吸症候群(SAS)を治すことは難しいですが、他の治療と合わせることによってSASを軽減させることは可能です。

● 減量

肥満が原因と考えられるSASの方には効果的です。やせるだけで無呼吸や低呼吸症状が軽くなることがあります。ただ、日中の眠気があるため運動量が減少し、実際には減量が難しいこともあります。体重のコントロールが困難なこともSASの症状の一つと考えられています。当院では管理栄養士による体重を減らすための食事指導を受けることができます。

● 横向きに寝る

少しでも重力の影響を受けないように、体を横向きにして寝ると症状が軽減される場合もあります。

● 減酒

寝酒は良い眠りのためと思いがちですが、SASの患者さんにとっては、アルコールは筋肉をゆるめる作用があるので、気道の閉塞が起こりやすく、逆効果です。就寝前の少なくとも4時間前は飲酒を避けることが必要です。

● 睡眠薬

睡眠薬の中にはかえって無呼吸を悪化させるタイプのものがあります。睡眠薬を服用している方は、主治医に相談しましょう。無呼吸を適切に治療することにより睡眠薬が不要になる場合もあります。

● 禁煙

喫煙は、上気道炎症の原因になったり、上気道の筋力を低下させ悪化させるとの報告があります。また血中の酸素を低下させるため、睡眠中の無呼吸に悪影響を与えます。